お盆休み。

特に会社としてそういう設定があるわけではないので、付与された有給を同居人のそれとあわせて取っただけなんだが、そのさなかに違国日記の最終巻が出たので、バンドの練習に京都に向かう前、神戸駅大垣書店で手にして、車中で読んだ。

長く続いてきた物語なだけに、どう終わるのかは気になっていたのだが、一つ前の巻に少しの説教臭さを感じてしまい、あー、となっていたが完全に杞憂だった。

ちょっとバランスを見誤るとただの自家中毒になってしまいかねないポエム。それを易易と避けて本当に本当に美しくて切なくて愛おしい言葉にしてしまう、ヤマシタトモコという作家の凄さに改めてこの人が作品を出しているリアルタイムに生きていて本当に良かったわ、となった。

夏休み最終日前、少し飲んだくれて早めに寝、起きてみたら、同居人が違国日記を引っ張り出して読みかけていた形跡があった。なんだか嬉しかった。